ファミコンやスーファミのゲームを遊ぶことができる、いわゆるエミュレータを購入しました。GD10 Game Stick 4K (以下、GD10と記載)です。Amazonでも購入できます。
ファームを更新することで快適に使用できる状態になっているのですが、デフォルトだと設定をいじっているだけで危うく文鎮化するところでした。結果的にはオリジナルよりも良い状態で使えているのですが、このGD10に関する情報って、ネット上でもホントに少ないんです。その復旧に関しての備忘録として記事化します。
それにしてもこの商品、デフォルト状態だとかなりイマイチなんですが、ファームの書き換えなどが自分でできる人にであれば、十分にオススメできる一品かと思います。
目次
購入の経緯
これまで携帯型のものは持っていたのですが、テレワークなどで移動がめっきりと減ってしまい、あまり使わなくなったんですよね。でも、だったら家でゲームをやりたい。
せっかく家でやるんだったら大きい画面でやりたいとなりますよね。
とはいえ、あまり目立つものは置きたくないので、スティックタイプでHDMI端子に直接接続できるものを探しました。スティックタイプはUSB給電ができるものが多いので、コンセントの口を塞がなくて良いんです。
GD10の付属品
付属品はこちら。
- 本体(スティックタイプのやつ)
- SDカード(64GB)
- コントローラ用ドングル(たぶんBluetooth)
- 安っぽいコントローラ2個
- HDMIのしっぽ(HDMI端子のスペースが狭く、直接させないことが多いため)
- USBケーブル(給電用)
4Kをうたっていますが、所詮のエミュレータ。4Kなんてそもそも必要ありません。どこに活かされているのでしょうか???
コントローラは単4電池2本が必要です。
スペック
私が購入したやつのスペックはコチラ。
- カラー: 黒
- Cpu: 905X
- RAM: ddr3 2GB ←1GB?
- SDカード: 64G
- ゲーム数: 30,000ゲーム以上 ※全て廃棄
- オペレーティングシステム: EMUELEC v4.3
- ゲームの種類: psp、ps1、n64、cp1、cp2、cp3、neogeo、gbx、mame、fc、fce、sfc、gb、gba、gbc、mdngpc、megadrive、ゲームギア、 ゲームを追加するためのSG-1000およびその他の40シミュレーター
- TV出力: HDMI互換出力をサポート、4k,60fps出力
- 言語: 多言語(いちおう日本語もとうたっている)
- コントローラー: ワイヤレス
- TFカード: 最大256GBのTFカード拡張をサポート
- 製品サイズ: 約100*33*15ミリメートル/3.94*1.30*0.59インチ
- 梱包サイズ: 約160*120*105mm/6.30*4.72*4.13インチ
- 梱包重量: 390g
付属の64GBのSDカードには大量のROMが入っているのですが、もちろん速攻で廃棄しました。私は容量が欲しくて64GBにしましたが、もしこれから購入する方は32GBのやつで全く問題ないと思います。
付属のSDカードもけっこう怪しげなので廃棄かなぁ。。。
動作確認
初期状態での画面写真はまったくないです。スミマセン。でも、いちおう動きました。
ただし、ざっくり使っただけで以下の問題がありました。
- 毎回の起動直後のムービーが時間の無駄
- EMUELEC v4.3といいつつ、メニューが全然違う(というか、設定項目が少ない)
- どこで言語設定すればよいのかわからない
- 古いゲームが横長画面(16:9)で表示される(アスペクト比が4:3になっていない)
トラブル発生
ここで言語設定やアスペクト比の変更できないかといろいろといじくり回していたのがトラブルのもとでした。。。
映像出力っぽい設定を変更したら、再起動すると画面が出力されなくなったんです。たぶん、HDMIの出力フォーマットが変わっちゃったんだろうなと。
しょうがないのでSDカードの中にある設定ファイルらしきものを探していたのですが、そのうち再起動ループするようになってしまいました。
GD10ってマイナー過ぎるのか、ネットを探しても日本語はおろか、英語の情報すらほとんどないという状態で、EMUELECにそんなに詳しくない私としては「この復旧はムリ」ということで、もう廃棄しようとしていたのでした。。。
解決編
(たぶん)唯一の情報
ネットの情報を漁っているとき、ひとつだけ「どうもSDカードが壊れて起動しなくなったんだが、EMUELECのどのファイルをROOTに持っていけば良いんだ?」みたいな英語の質問を見つけました。
https://github.com/EmuELEC/EmuELEC/discussions/1086
EMUELEC自体はSDカードに起動メディアとして焼いて使うこともできるようで、そのイメージファイルをSDカードに焼いた後、“EMUELEC/device_trees/gxl_p281_1g.dtb“ファイルを、”dtb.img“に名前を変更してルートに配置しろということのようです。
あれ?これで起動メディアを作れば、また動くのか???ということで、実際にやってみました。
GD10を素のEMUELECで起動させる
実際に使用したファイルはこちら。
https://github.com/EmuELEC/EmuELEC/releases/download/v4.3/EmuELEC-Amlogic.aarch64-4.3-Generic.img.gz
GitHubで公開されている、もともと製品に焼かれていたのと同じEMUELEC v4.3のデータです。この .img.gz を展開するとEMUELECのイメージファイルが出てきます。
そのイメージファイルを、rufusというフリーソフトでSDカードに焼き込みます。rufusはコチラで入手可能です。使い方は簡単ですが、Windows版しか無いようなのでご注意を。
rufusでimgをSDカードに焼くと、以下の3つのパーティションが勝手に作成されます。
- EMUELEC
- STORAGE
- EEROMS
で、“EMUELEC/device_trees/gxl_p281_1g.dtb“ファイルを、”dtb.img“に名前を変更してルートにEMUELECパーティションのルートに配置するということのようです。
そのあとは、EEROMSパーティションにゲームデータを入れていきます。ゲームデータは、自分が保有しているゲームカセットから吸出し機を使って取り出してください。
結果
はい。起動しました。バッチリです。
日本語にも簡単に設定変更することができました。
まとめ
ケガの巧妙だったこと
もともと焼かれていたEMUELECよりも、素のEMUELECの方が良かったことです。
- 起動が早くなった(要らないムービーがなくなった)
- メニューが増えて設定がかゆいところにだいぶ届くようになった
- ゲームのアスペクト比がちゃんと4:3
いや、ほんと、素の方が良いです。いらんことすな、中華。
ちょっと残念だったところ
このあたりでしょうか。
- Network接続ができない
- そのため、テーマなどを変更できない
- ゲームを追加するとき、いちいちSDカードを取り外して書き込む必要がある
Network接続ができないことを残念としていますが、この手の中華製品の場合はセキュリティがかなり心配です。スタンドアロン動作のみであることは逆に安心かもしれません。
結論
それほど高い買い物でもないですし、総じて買って良かったと思います。もちろん、素のEMUELECに焼きかえる前提です。
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